しろいしちゅう

相変わらず尽きない小麦粉、更に一つ使うネタを思いつきましたよ。
東京にいた頃にもごくまれに作った『白いシチュー』である。

『白いシチュー』は決して『クリームシチュー』では無い、と言っておこう。
なんたって『白いシチュー』は、クリームシチューを食べてみたくて見た目から作り方を考えたオリジナルだから。
もしこれをクリームシチューだなどといったら、必ず囂々たる非難があるはず。

まぁでも実は市販のカレールーみたいなのを使って作ってみたこともあります。でも納得いかなかったんすよ。脂っこくてしょっぱくて、オマケに白さが足りない。
で、白いシチューを作ったわけだ。
人に食わせるつもりは無いんだが、披露するとなかなかの評判であります。

以下、作り方も挙げておきましょう。カレーとほぼ同じ手間でできます。
味もまず確実に納得いくものができます。
但し!
正しい作り方を知っている方は見ないほうがよいかと思います。きっとあまりの独自っぷりにめまい・吐き気・等の症状が起きる場合があります。果ては卒倒するかも。


材料は塩・小麦粉・バター・牛乳・鶏肉・野菜を適当に。
牛乳は小さいパックでよかろう。
鶏肉はひき肉とレバー以外何でも。足でもとさかでも烏骨鶏でも何でも使ってくれい。ちなみに私は胸肉か骨付き腿肉だ。
鶏肉ということは守ったほうがいい。牛や羊では白くならないし、豚はいまいち合わない。
野菜はホントに何でもOKだろう。悩む向きには、”煮物に使う野菜”で選ぶと良いんではなかろーか。しかし緑の生鮮系(ブロッコリーとかレタスとか)は、食べる直前に食べる分だけ入れるのがよかろー。煮込むと食欲が落ちる色になって不愉快。
そのほか、海鮮系もアリ。シチューですから何でも入れちまって下され。

まずは材料を切り刻む。小さいと具っぽくないし大きいといまいちなのでまー適当に。20mm角が目安か。

切った材料を鍋に入れ、作る想定量よりやや少なめに水を加えて点火。水の量などどうでもよし。でも全部浸るくらいは入れようね。

台湾で作る場合は最初の10分ほどは灰汁との戦い。日本では灰汁取りなどしなかったんだが、こっちの野菜は汁っぽい上、すごい量の灰汁が出るのである。
この灰汁を放置すると非常に食べづらい味のものになってしまうのでガッツリ取ります。うちではこの10分で煮汁が10-20%ほど減りますわ。
しかし煮汁ごととってしまってもあまり問題にならない。こっちの野菜は濃厚らしく、この程度でダシが薄くなったりしませぬ。こっちでトマトを食べた方はご存知なのではなかろうか。

納得行くまで灰汁を取ったら、あるいは取れなくても10分も経つともう灰汁もでないのであきらめて、具と水分が気に入った割合になる程度水を加えて更に煮込む。ここでも水の量は適当でよろしい。
なお、これ以降は火加減は最弱で。温度としては60℃-70℃で十分。それ以上高くてもいいけど、イモ類が崩れるしほっとくと焦げるし、気泡が出ると鍋やキッチンが汚れまっせ。

各具材が食べられる程度になったら、『白の素』を作る。
バターを思い切って1/5ブロックくらいドンと用意し、フランパンでも鍋でもなんか火にかけられる物にいれ、バターを溶かす。完全に溶かさなくてもOK。
それに小麦粉を加え、バターと混ぜ込んで練り物にする。
バターが足りないとポロポロの小粒がたくさんの状態になり、多いとねっとりしていかにもバターが多い感じになるので、そのポロポロ直前くらいを狙うとベスト。この『白の素』は多少多かったりしてもさして問題ないので、小麦粉とバターを加えつつ微調整もOK。

『白の素』ができたら、その素を作った鍋に材料の煮汁を加えて溶かしてゆく。実は完全に溶かすのはなかなか厄介。なのである程度溶けたらもうOK。
ドバッと煮込んでいた鍋に入れてしまいましょう。

そして間をおかず、混ぜ込みます。
混ぜはしゃもじやへらで、鍋の外縁から中心に向かって上に返していく感じで。黄色っぽい怪しげな物体(正体は溶け残った『白の素』)がでてこなくなったらひとまず終了。好みの白さになるよう牛乳を入れる。

見た目はこの時点でかなり良くなっているが、ここで食べてはいかん。
塩を加えておかないと、本物の中世のシチューになってしまうぞ。
ちょっと塩を入れて味を見る、を繰り返し、適度な塩味に調整。
で、もうちょいと(5分程度でよかろう)煮てみる。

さて最後。かき混ぜながら火を強めてしっかりシチューらしい温度に上げ、器に盛って完成。
納得いく味なはずである。
味見を繰り返しながら味付けしているんだから当然ですな。

どうじゃ、簡単であろう。趣味のキャンプでも作っていたのだからあまり手間のかかる方法は取れないのだ。
こんなんでも見た目はシチューの素のパッケージ写真のように見事なものになります。

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