ACF離型膜の実力

先日Phrozenに発注したACF離型膜が届きまして。

$1800、いやぁ高かった。単価はPFAフィルムとさほど変わらんのだがMOQが3ってのがねぇ。
中身のサイズは同じだが、包装は若干大きい。

んぢゃ早速使ってみようねぇ。

前のフィルム交換から5回くらいしか打ち出していないのだが破棄交換だ。まぁやむを得ん。無駄にしないためには$3000とかする樹脂槽をもう一つ買わんとならんからな。たとえ買ってもACFがめっちゃよかったらもう使わないだろうし、ここは犠牲になって戴く。

まーもう交換は慣れたもんで、サクッと完了よ。

うん、知っていたが磨りガラス風味。FEPやPFAは完全透明だったのでちょいと違和感。
PFAフィルムとの違いは、まず裏表があること。当然逆につけると実力が出ない、っちゅうか磨りガラス面が剥離面になるのでFEPをずっと下回る剥離性になるだろう。安いもんじゃないし間違ってはならぬ。
それから、ふにゃふにゃのペラペラ。実に腰がない。
あと、保護フィルムがやたら厚くて固いので本体フィルムの取り出しに若干苦労した。

ではまずPFAの設定そのままでテストモデル打ち出してみませう。
手始めに上下10本のコーンが向き合って左右両面に配されているアレ、The cones of calibrationで。

SUCCESS面はすべて繋がっていて問題なし。FAILURE面は、

うーん、2番めがギリギリ切れている。もちっとスパッと切れてほしいねぇ。
そこで1.6秒露光に変更、再出力。

あれ、今度はギリギリ切れていないぞ。
0.2秒程度では誤差ってことだろうかね。しかし1.5秒以下にする勇気が出ないのでもうこれていいや、露光は1.6秒で。

これ打っている際にカバー開けて音を聞いてみたのだが、PFAでは微かにある”ペリッ”という感じの剥離音が全く聞こえない。
どうやら売り文句相応に剥離性は素晴らしいらしい。
ならばやってみたかったことがある。
スルッとスパッと剥がれるなら、時間を食うビルドプレートの上下運動を早くして打ち出し速度を早めたい。
Phrozenでは6倍打ち出しとかデモしておるけどまぁそこまで早くなくても。とりあえず、

  • 初期層の総数を半分に、初期層露光時間を30秒から25秒に、速度遷移層も半分に。
  • ビルドプレート移動速度を上下とも倍に。

これで打ち出してみたらFAILURE2番めがギリギリ切れたのでOKとし、RP Finderを打ち出してみる。

すっげぇ早いのだよこれが。

数字を単に倍にしたが、他の設定に絡んで倍速どころじゃない速さ、3倍くらいに見える。
なんか不安な速さだが、ともあれ始めたんだし最後までいってみる。

そして打ち出し終了。

23分で終わったわ。やっぱり時間は1/3くらいか。
出来栄えは大変結構、PFA通常速と変わらんかちょっと良い。
ところどころ白いのは、雑に洗ったせいで樹脂が残ったまま二次硬化したせい。きちんと洗浄してから二次硬化すればこれは出ない。

あとは耐久性が酷くなければもうACF離型膜一本で良いな。

これでひとまず8K樹脂の設定完了。テストモデルだけ出しても何も面白くないので、ここでいっちょ何か打ち出してみようじゃないか。
現状特に欲しいものもないので、先日無料で配っていて入手したこれでいってみる。
正直ワシとしては好きじゃないんだけどな、下品に思えて。特に面頰。体は裸同然なのになんでこの下品マスクつけるんだろうな、って思うのだ。
しかし世間一般では好まれる造形なんだろうし、通常設定で12時間程度かかるという今回のお試しに良い層数(高さ)で、樹脂の使用量も多くなく、やたら細かい表面とかあって良い感じ。

所要時間4時間10分。
この高さで4時間で出てくるのは実に宜しいねぇ。
細かい部分もヴァッチリ完全だし、満足至極。
ただ8K樹脂は高いので、普段使いにWater washableや4Kの設定も用意しておかないとな。

そういえば模型関係では先月、予予ほしいと思っていた秘密武器を発注しまして、ついに発送の連絡が入った。
明日あたり届くと思うので楽しみである。

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