今日はオフィスのビルで拝拝であった。
『拝拝』ちゅうんはいまさらワシごときが語ることもなさそうだが、神様だの先祖霊だのに祈ったりするわけですな。
日本に盆があるのと同様こちらにも先祖霊が現世に帰ってくる時期がありそれが今なわけで。
日本と少々違うのは、その先祖霊(というか霊全体)を『鬼』として忌んだりすることかな。まーでも日本でも葬式から帰ると(元)家族であっても塩まいて掃ったりするから差はなし、同罪か。
ちなみにこの件、日本のぼー様に「49日とかある程度時期が過ぎると敬うくせに葬式帰りに祓うのはおかしくねぇか?」と突っ込んでみたら、仏教的におかしいのはもっともで、死を穢れとする神道からきているんだろうといわれた。
もういっちょ死霊に関して、死んで『あの世』とやらに行った別世界のモノになったくせにあっちゃこっちゃに出没しちゃ生者に害を及ぼすのは言語道断だと思うのだわ。
というわけで一度我が前に現れて戴き我が説教を聞かせたいのだが、そのチャンスは過去一度もない。
いかにもいわくつきな物件(東京都内で27000とか)に住んでも来やしない。根性無しめ。
改めて。台湾じゃ来にくいかも知らんが『あの世』は時間の概念も距離と同列にあるもんらしいし、一度我が前に出てきなさいな。この地で死んで西門町とか萬華に出てきて迷惑かけている元日本人も多いらしいじゃないか。一度来んかい! 祟りたくなるほど語ってやるわ。
と、それはあまり関係ない脱線。
ビルのオーナーの(多分)主催で今日は午後から拝拝だったのですよ。
験担ぎなどまったくしないワシだが、せっかくのイベントだし文化を知るために参加するのは大事だし、参加させていただきました。ほれ、先刻開業したばかりだしさ。
こちらの鬼月拝拝、やり方や概念は日本の盆とそれほど違いはないんだなこれが。
違いといえば、『鬼月』としてその期間は結婚・動産不動産入手・開業など新たなことをしてはいかん、ということになっていることと、気候の問題か日本では果物など供えるわけだがこちらでは缶詰やインスタント食品などを供えることかな。
こんな具合でござんす。
この紙束は銀紙といって、冥土の通貨なのだとか。これを燃やすことによって天界に送り、先祖霊に使ってもらうべし、ということで。
ほか、金紙というのもあって、それは対神様。違いは銀色の紙が貼ってあるか金色の紙が貼ってあるかという感じ。
ビルオーナーのおばちゃんによると、銀紙・金紙には高級低級もあるそうで。薄くてパラフィン紙みたいなものの方が高級で、厚手の和紙状のものは低級なんだそうだ。
まずは線香をもらい、拝んでから15分ほど待機。
そしてそれから銀紙を燃やす。
大量にあるのでいちいち仰々しくやってはいられない。もうどんどん燃やす。
ちなみに三重では路上に進出して行うのだが、さすがにここ民生西路では歩道の中でとどめております。でも灰は飛ぶぞ。
ほんで燃やし終わるともういっちょ拝んで終了。供物は日本と同じように回収して飲み食いする。
というわけで今日の昼食は菓子と果物で済ませてしまったぞ。
つーことで3年目にして初めての鬼月膨拝は終了。
イベントそのものはそう面白いものでもないが、ビル全体の関係者が集まっていろいろやるのはなんだか楽しいっすね。
個人住宅ならともかく、集合住宅で皆が集まり、こういうイベントをするのって台湾の人達の信心深さを垣間見た気がします。
行き過ぎちゃうと日本の某新興宗教みたいに勧誘GO!になりそうですが・・
>この地で死んで西門町とか萬華に出てきて迷惑かけている元日本人
えっ、出るんですか!
スタイル抜群で美人の幽霊なら没問題なんですが、オサーンの幽霊は困るなぁ(爆)
高雄人的横様こんにちは。
> 個人住宅ならともかく、集合住宅で皆が集まり、こういうイベントをするのって台湾の人達の信心深さを垣間見た気がします。
強制且つ続くと面倒ですが、自由参加でたまにだと面白いっすね。先週末は自宅マンションでもちょいと覗いてみました。
オフィスでも住宅でも、集合住宅では思いのほか同建物の人に会う機会が少ないので、そういう面でも楽しいです。
> 行き過ぎちゃうと日本の某新興宗教みたいに勧誘GO!になりそうですが・・
葬式とかで変なでしゃばり占い師が現れることが稀にありますねぇ。
ああいう商売の営業はそういうもんなんでしょうなぁ。
> えっ、出るんですか!
話は時折聞きますねぇ。
湿地帯でも山中でもなかったあのへんはネタ豊富なんでしょうねぇ。
でも行ってみても普通の古いビルで、我が眼前には現れてくれませぬよ。
> スタイル抜群で美人の幽霊なら没問題なんですが、オサーンの幽霊は困るなぁ(爆)
そんな都合のいいもんは出ないでしょー。