コケタ!

いやー、旅行初日にいきなりやりましたよハデなずっこけ。
要は『単独事故』だ。
今も腰痛い&広範囲なすりむけがヒリヒリと。たまらんのぅ。

公道で一人ゴケなんぞ恥ずかしくて語るも苦しいのだが、やはり日記としては記さないわけにも行くまい。
耐えがたきを耐え忍びがたきをしのび、いきます!


まず場所ですが、漢本を過ぎ、市街地を超えて再びワインディングに入って1つ目のトンネルを出てすぐのところです。
ひとまず現場の図を・・・と言っても出先からタッチパッドで書いたので非常に汚いが、まーわかりゃいいっしょ。

状況

赤がクラッシュ地点、青線は幅・深さとも40cmほどの排水溝、茶色が米俵くらいの落石で、黄線が中央線(1車線対向)、緑線が走行ラインです。

トンネルを出て少し行ったところ、右カーブのあとで右側に米俵大の落石がありました。
一先ずこれを避けるために左側に出たのですが、そのすぐ後の右カーブが思いのほかキツかった!
対向車が来る前にさっと岩をかわそうとしていたので結構スピードも出ており、もはや普通じゃコースアウト確実。
・・・ですが、右側には排水溝があったのです!
ここに突っ込んだら一人で出せなくなる可能性が高いし、第一走行系に障害がおこっちゃうかもしれん。
さて判断に許される時間は0.3秒ほど。どうしよう!
ご経験のある方も多いでしょうが、こういう危機の際にはあとで思うとびっくりするほど頭脳が高速処理を行いますね。

今回の私の第1プランは、
– 転ばずにすまないかな?
何とか曲がり切ってしまえばよいのだ。では普通に曲がりきれないのにどうやって曲がり切るのか、と言いますと、パワードリフトを仕掛けてしまえばよいのです。
昔草レースをやっていたころはよくやったもんで、昔取った杵柄である。
・・・しかし、スロットルひねってもパワーが乗らない。150cc4ストスクーターじゃきついか。これはダメ。

さてここまででもう溝間近。
第2プランは即効性がないといけません。
– 滑らせましょう
ガッツリ溝に落ちると、フロントフォークはじめいろんなところに障害が出る可能性高し。
ならば被害を最小限にとどめるため、滑らせて溝に直接落ちないようにしませう。滑ればしばらくエンジン掛かりづらくなる程度ですむし。もちろんキズは諦めるべきでしょこの際。
・・・しかしこの場で車体右・自分左で滑らすと、抵抗が足りなくてやっぱり車体が溝に直撃、ってパターンも大いにありそうだし、自分が左に転がったら対向車に轢かれるかもしれないじゃありませんか。というわけで却下。

もう時間がないので、ついに思い切った手段を考え付いたのだ。

– 故意にハイサイド
ハイサイドってのは、タイヤが滑ったところで反射的にトラクションを抜いてしまい、急に戻ったグリップのせいで制御不能となって吹っ飛ぶやつ。
ここまでの慣性で車体は左には行かないし、自分の体は車体と離れて右に飛ぶでしょう。気をつけるべきは右のがけに腕をつかないようにすることですな。手をつくと折れるかもしれないから。

というわけで決行。
まずブレーキを引きタイヤロック。同時にスロットルをゆるめてブレーキ解除。一瞬がたがたっときて制御不能に。
ここでさらに一案。ハンドルを離して腰を浮かす。するとハイサイドってる車体に対して体が前に飛ぶのでより安全かな、と。

つうわけでクラッシュ。
右側体が崖にすった感触があってガクッと下へ。溝に落ちちゃいましたわ。
さて、まずは何より(恒例の)自己状態チェック。
・ 意識 : OK。右側痛いし。
・ 5感 : OK。きれいな空が見え、波音が聞こえる。
・ けがの場所 : 右上半身一帯。
・ けがの程度 : 打撲と擦り傷だけかな。動くし。
そこまでで溝からはい出しました・・・が、ちょっと想定外が。
私いつも右腰にデジカメ提げているのです。で、腰の打撲が予想外に酷い。痛くてたまりません。
デジカメを見てみると、完全につぶれて電池異常発熱。この堅いデジカメを腰だけでつぶしたならそりゃ痛いわな。

車体のほうは何とか溝手前で踏みとどまっています。
後続車が邪魔そうにしているし、まずは急いで車体をおこして移動。
急いだのには実はもう一つ事情があります。
台湾の方々はこういう場面で何とも親切でして、事故っぽくしていると止まってまで心配されそうなので。
今回はハズカシイ件なので、休憩を装いたいのだ。

で、車体の被害はといいますと、傷をのぞいて概ねOK。セルを回してもエンジンはかかりませんが、キックでキャブを正常な状態に戻せばかかるでしょう。
ミラーは右側が折れて飛んでます。これは仕方ないな。

しばし休んで傷口を拭いたりしましたが、腰の痛みは和らぎません。仕方ないので腰は痛みを押して再出発。
花蓮市まで行って、耐えられないようなら病院でも行こうかと。
で、30分ほどして花蓮市に着くと、まー腰は痛いけどなんとかなりそう。それより、普段見ているミラーがないと何とも不便なので、花蓮市で見つけたKYMCOの店で修理することにしました。

店は家族経営で、まー何ともいい感じの店でした。ここに入って良かった。
ミラーは内部のリトラクトモーターがやられていて、全交換。
せっかくなので、交換時期の来ていたオイル交換もお願いしました。
さらに店のおっちゃん(オトーサンですな)が、
「排ガスチェック時期だね。うちは排ガスチェック指定だからやってあげるよ」とのことで、やってもらっちゃいました。
費用は・・・
・ ギアオイル : 100
・ 右ミラー : 2350
・ モーターオイル : 300
あのー、工賃取ってませんけど。これ全てパーツリストの値段。
工賃サービスしてくれたのか? それともパーツリストの値段は工賃込みなのか?

ともあれこれで、キズ以外は元通り。
再出発後、しっかり台東市にたどり着きました。

しかし体も懐もイタイ事件でありました。
あーハズカシイこって。今はとにかく落石とスピードに注意だ。

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