海を作るの巻

先日ピンセットを買いに行った雑貨屋で、3m対応の長い突っ張りタイプの伸縮棒を見つけた。
現在寝泊まりもしているオフィスのベランダは2.2mなのだが、突っ張り棒は1.8mとかなのでダメだったのだ。
しかしこれで対応できるので早速購入。

しかし外に干すとハンガーが動くので、押さえるクリップがほしい。
対応できるピンチが近隣にないので、昨日ドリルビットを買いに行った際に、39元均一を謳いつつNTD39を超えるものも多い変な店DAISO(大創)にも寄って買ってきた。

そのDAISOで、なんかたくさん朝鮮文字の書かれた展示ケースを見つけた。これはNTD39。
ちょうど先般竣工の陽炎が入るサイズなので、磯風の分も合わせて2つ買ってきた。

ベースが黒の透明ケースなのだが、せっかくなら海面を用意して飾りたいところですな。
そんでちょいと、海面構築を考えてみた。

『模型 海面』とか検索をかけると、TAMIYAが海面の作り方例を紹介している。
簡単だがなるほど。アルミホイルを使うのだな。
ただ、透明プラ板を使うところが難点。透明プラ板は模型屋各所で見かけなかったし、アクリル板屋はちと遠い。
それに、1.7mm厚を切るのは結構大変じゃねぇっすかね。

ならば写真や絵を印刷して貼るか、と思ったが、どうもいまいち。
絵だとなんかパターンが合わないし、写真だと尺度が合わない感じ。それにどうにもぺったんこ感が。

書類フォルダのフィルムを使ってみたりラップフィルムやビニール袋を試したりして、最も出来が良かったものを以下注意点を含めてメモしておく。

1. アルミホイルにしわを寄せて塗装

アルミホイルを軽めにくしゃくしゃにして広げなおす。これで波を表現するわけだな。TAMIYA法と同じ。
光沢面に海水の色を塗装。個人的にはわずかに緑っぽいと思うのだが、入手できた塗料の関係でクリアブルー(Mr. COLOR #50)。
たぶん、”クリア”な点が重要。あるいはメタリックでも良いのかもしれない。

しわホイルに塗装

こんな感じ。
留意点は、普通の瓶塗料を薄めずに筆で塗ること。スプレー厳禁。
スプレーはどうも液が薄いらしく、乾く前に流れてしまうようで凸部分がギラギラのままになってしまって海面っぽくならない。
筆塗りは、ムラがあってもよし。というより塗膜のムラこそが海面っぽくなるのでムラがあるべき。
ただし塗膜は全面にないとギラギラするので、2度塗りはするべき。

見た目自体はこの時点で大体良いのだが、もうひと手間。

2. 酸化ビニルコーティング

乾くとほぼ透明(だがやや白みがかる)になる、酸化ビニルエマルション接着剤を厚く塗ってコーティング。
主な目的はTAMIYA流での透明板の代用だが、ホイルの凹凸を吸収して平滑性を出す意味と、後での切削や貼り付けでしわが伸びたりしないように補強する意味もある。

“酸化ビニルエマルション”なんて名を記すと特別なモノっぽいが、なんてことはない。どこでも安く手に入る”木工用ボンド”だ。
これを塗装部分にドパーッとぶちまけて、塗装部全体に伸ばす感じ。ということで、水っぽいもののほうが良い。
すぐ近くの雑貨屋で120ml NTD10で買える”富山白膠”がいい感じ。Scotchのものは粘性が強めで乾きが早いので、今件用途には不利。

木工用ボンドぶちまけ

はい、こんな感じ。もっと厚めにぶちまけて青い部分が見えない程度にしてもよさげ。
気泡とか気にしない。そりゃ気泡がないほうがいいが、それを抜くには真空吸引とか必要だろ。

3. 乾燥待ち

以上、あとは乾くのを待つ。

放置12時間後

12時間経つとこんな感じ。乾いた部分はほぼ完全な透明。
以外に白濁が少なかった。もうちょっと白濁してくれたほうがギラギラの抑えになって良いんだが。

放置20時間後

20時間でこれ。完成。
あとは切った張ったするだけ。

4. 使う

ふにゃふにゃのシート状なので、ハサミやナイフで切って使える。
「ハサミの切れ味が落ちる・・・」とか気にする必要はなし。安直なはさみ研ぎの方法に”アルミホイルを切る”があるくらいだしな。

塗装部を残して切り出し、ケースのベースに両面テープで貼り付けて余分な部分をナイフで落とし、竣工した”陽炎”を乗せる。

"陽炎"ショーケース完成

こんな具合で。
粘土とかで引き波をつけてもよさげだ。

現在、磯波の分を作成中で放置乾燥中だ。明日夜には2隻のショーケースができるだろう。

 

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