高雄 → 台北

前エントリからの続きになるわけですが、致し方なくPDAは諦めてスクーターのもとへ。
無用になった車載マウントを外し、ひとまずホテル手配に出発。

・・・が、ホテル位置もGPSソフトにメモっていたので正確な場所がよく分からん。
まぁ6つほど既知のホテルはあるし市内にたくさんあるわけだし適当に行ってりゃどっか当たるだろうからさほど心配はない。
そんな調子で1件めのホテルに着いて空き確認をしようとしたところで考えた。

明日日曜(つまり今夜だが)は釣り仲間のじいちゃんがPCの調子が悪くて困っているとのことで、ちょいと見に行く予定。その時間が18:00なので、暗くなるまでに台北に着きたい。が、地図はPDAに頼りきりなので持っていない。となると到着時間が読みづらいので、相当早めに出ねばなるまい。本来は8時間の見積りで10:00に出りゃOKだが、ロスを加味して6:00か?しかし時間は既に0:00、なんか泊まるのもメンドーだな、と。おまけに迷ったりすると、正直逆走とかしたくなるケースも多かろう。
ならば深夜の方が都合が良い。早めに帰り着いたらゴロゴロすりゃいいし、時間調整も楽。
東海岸は夜行も何度か経験があるが、西海岸はない。やってみるのも一興。

ということで、夜行帰宅を決意だ。

さて決心したら(心の)準備。
まずはよい子の約束だ。

– 迷ったら即戻る
「方角あってるし、進めば分かる道に出るでしょ。」とか考えない。夜は視界が狭いのでワケワカランところに入り込む可能性が高い。外れたな、と思ったら即戻る。

– 給油はマメに
開いていないスタンドも多い。
半分になったら警戒、1/3ですぐさま給油を心がける。

– きつくなったら即リタイヤ
昨日200km移動済み、今日は600km移動ということになる。オッサンなんだし無理しちゃいかん。台湾の田舎道は無法地帯だ。
車両にも負荷はかかっているだろうし、無理はいかん。
宿泊施設など数多あるし、大陸のような宿泊者限定はないのでどこでも即中断すべし。

– 注意は神経質なほど厳格に
“信号・標識なんざ参考にすらならん”が当地の皆様の運転。しかも、各個すべてが自分は運転がうまいなどとアホなことを信じ込んでいる奇人だ。
東海岸では右からの特攻は少ない(右手が海だから)が、西海岸は右こそ市街。ただでさえ右折はフリーなこの地で、普通に行ったら生きて台北には帰れまい。
交差点は大小とわず、
青 : 徐行
黄点滅 : 最徐行
赤点滅 : 何度も止まりながら前後左右全力確認
信号なし : 何度も止まりながら前後左右全力確認
これで行くべし。あと18時間もあるんだから時間は気にすんな、と。

– 人からキチガイ扱いされる行動であることを忘れず
本来、宿泊して帰るのが常識的な行動というもの。
しかも今日は台中から来て、そのまま台北に帰ろうというのは普通に見ればバカ極みない行動だ。
これで事故など起こしては、高雄で会った方々に償いきれぬ迷惑だというもの。
『絶対』に事故を起こさぬ心構えを切らさずに、自宅の玄関ドアを開けるべし。最重要。

これらよい子のお約束をミルクティーを飲みながら確認し、高雄市出発。
ちなみに帰宅後思い返せばこのお約束は重要だったぞ。
途上で出くわした事故 : 4件 (うち2件は車両ぐちゃぐちゃや人が倒れている大事故)
途中で見た押し歩き : 3件 (多分ガス切れ)
こんなもんの当事者になっちゃたまったもんじゃない。交通量の激減する深夜でこの件数は異常な高確率といえましょう。

さてルートだが、通りなれた高鐵左營站が確か台17線沿いだった。台17線は台15線につながり台北に至ると思ったので、案内の出ている高鐵左營站まで行ってそこから台17線を外さず北上すれば帰れるでしょ。台1線と違って海沿いルートだし、幾分楽であろう、と。

まぁそんなもんうまくはいかなかったんだけど。

まずは高鐵左營站を目指す。
しかし、案内が出ていたりなかったりなんだよね。こりゃわからんわ。
とはいえ知らぬ土地でもないし、何度か通っているのでどうにか勘で迷わずに高鐵左營站についた。
ここから台17線にはいり、北上開始。
・・・が、いきなりすぐに台17線を外してしまうのだな。いつの間にか台17線でなくなっていて、戻るルートも分からなくなってしまったので致し方なく北と思われる方向に向かって大通りを探す。
するとどうにか台1線に出た。台1線でも台南にいけるから、台南で再度台17線に入ることにしてここはこのまま台1線で台南へ。

1:00、台南到着。
台南市もいくらか土地勘があるので、ここで再度台17線に入って北上。
以後、はからずも理想の台61線なども使いつつ北上。

4:30、台中到着。
ここで一発給油。ここで入れときゃまぁ安心。残り200km弱だから、めちゃくちゃ迷走しない限りガス欠の心配はない。

6:00、新竹縣到着。
新竹はめちゃめちゃ近いイメージがあるのでほっとした。日も出てきたから事故ケアの緊張も少し減ったし。
ということでここでいっちょ一休み。

ところで、嘉義を過ぎたあたりからちょいと寒かった。23℃しかないのか。
んで、雨も降っていないのに雨具着用であった。風が避けられるので効果的。セブンイレブンのソーセージエッグマフィンでさらに温まる。

あとはスムースに台北縣に入り、八里から三重市にたどり着いて帰宅。

や、あんまり疲れなかったな。眠いけど。
というわけで一寝入りして、犬の世話とか色々終わってこれから遅い夕食っす。

今回初めて地図もナビもなしで南北走り抜いたわけだが、気づいたことは、

– 道の表示が不安定で分かりづらい
台北市・台中市などのメジャー都市の表示は間近になるまで殆どなく、ランドマークへの案内なども気まぐれで交差点ごとにあったりなかったりする。
こりゃきついね、知らないと。

– 当地の皆様の運転はやっぱり怖い
今までは、大陸中国よりは相当マシだと思っていたが、改めた。
大陸中国よりほんのちょっとマシ、とする。
今回の夜行の事故(特に大事故2件)を見せられてビビった。すごいグチャグチャだし。
実際信号なんぞ気にせず減速なしで交差点に突撃してくるし、物理的にも金銭的にも死ぬために運転しているといってよかろう。こりゃダメダメだ。
ちなみに行きにも1つ事故を見た。
あのよく見かける、夫婦2人乗り+スクーターステップに子、というパターンで自損でコケたらしいんだが、父元気、母しゃがみ込み、子道路に仰向けで動かず、だった。
当然だよな。あのよく見かける件の子の乗せ方は急ブレーキ急加速転倒が絶対ないことが前提なんであって、ちょっと事故でも起こりゃ子は身を挺して親を守るウォーターバッグだもんな。超儒教国家中国の『孝』ですかね。
ワシにゃ絶対できん、あんな乗せ方。やっぱ死んじゃってたのかなあの子は。

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高雄 → 台北 への2件のフィードバック

  1. penetall のコメント:

    ん?ん,考えされられますねぇ。。。

    僕自身今後の業務拠点が台中県内でちょっと遠くなる可能性が高いので,必要経費を思いっきり削りつつ安いクルマ(やっぱFRサニーかトゥインゴだろうかと)を買わなきゃならないと思うのです。

    最近ではいくらボケていても左側通行しちゃうような凡ミスは無いのですが,台湾は本当にイラつくドライバー多すぎなのがイヤですね。特に腹が立つのは,駐車スペースそばをゆっくり走っているバカなヤツ。自転車でこの人たちのそばを通ると,突然左に飛び出してきたりするので,今までも「ドケ?!!!!」と絶叫したことが何度かあります。そのため市街地走行では,とっさの加速ができるよう軽めのギヤ選択が必須ですわ。(バッテリーとFIAMMのエアホーンでも積んでしまおうかと思ったこと数度あり。)

    お互い気をつけましょうね。
    では!

  2. Pote のコメント:

    penetallさまこんばんは。

    > 僕自身今後の業務拠点が台中県内でちょっと遠くなる可能性が高いので,必要経費を思いっきり削りつつ安いクルマ(やっぱFRサニーかトゥインゴだろうかと)を買わなきゃならないと思うのです。

    いいっすねー、本体のみならず維持費も高いのでどうにも買えないのですが、釣行荷物は積めるし犬も載せられるし、製品組配の発注も納品も楽だし、やがては欲しいっす。

    > 特に腹が立つのは,駐車スペースそばをゆっくり走っているバカなヤツ。

    あーあるある。ほぼ必ず飛び出てきますね。
    まぁ前方90°くらいっきゃ意識害っていないわけなのでしょうけれども。
    飛び出てくる理由は同じですが、私はケースとしては右折してくるヤツらがもっとも悪質だと思っております。
    絶対に何も見ずに突撃をかけてきているので、折々、
    「せめて左側くらいは見てほしいよな。彼奴らはなんで自殺に人を巻き込もうとするんだろうね。」
    とか言うと、
    「いや、みんな見てるよ。」
    とか返されます。
    確認して突撃かけるということはそりゃまさに”特攻”ですな。
    見てるなら前々回の事故前回の事故も起こらないと思うんですが。
    ということで、彼奴らは確認して特攻かましてくるそうなので悪質と認定済みでございます。

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