MBPようやく帰着

かなりヤバげな電池膨張で緊急修理に出したMacBook Pro、諸々問題ありつつもひとまず引き取れたのである。
諸々の問題は、サービス対応面ね。機能構造については”元通り”。機能の諸問題はワシとしては設計不良と結論しているがそれらは購入直後の状態で変わらず。新モデルも幾つか出たし大きなモデルチェンジもしたし、設計不良には対処しないわけだろうな。20年ほど前からそうだったしな。

せっかくなので、今まで2年使った感想含め一気に記しておこう。

7月4日に修理に出し、7月12日まで何ら応答がないのでもののついでに訪問確認したが「沙汰無し」とのことで。
「見積もりは3-4日であがる」とか言っておきつつなんなんだろうな。「沙汰無し」じゃなくて事情状況を知らせろよ、”期日(4日後)”の前にな! とは思うが、あたしゃどうにもApple教徒になれない異端だし、代理はなんか口コミ評判が悪いのでそういうもんなんだろうな。
なお、”ローカルガイド”とやらを始めたワシとしても”修理の扱いが雑すぎ”と最低評価をつけておいたわけですが。

ほいで7月19日、ここに及んでもなんの応答もないのだな。
こりゃアレだ、こっちから動いてやらんとなんもしないやつだな、うん。
なので煽りをくれてやるところなのだがその前に、確か登録済みの製品Serialで状態や所在が確認できたと思ったな。なんとなくの記憶からAppleのWebページからApple IDでサービスを探ってみると、

おっ当たり、出ましたな。
しかしだ、なんですかこれは。14日に修理完了引き取りOKとか。4日に出したものが受領されたのが8日として、長すぎるがそれを輸送時間とすると、18日には代理に戻っているんでないのか?
一応翌日20日の夕刻まで待ってみたがやはり何ら連絡は無し。でもって煽りをくれてみた。訪問直撃と電話は既に数度やっているので、今回はMailで。
実はもう諦めきっていて苛立ちもしないのだが、オシゴト上も大きな不便が出ていることもあり、怒りを装って、
「3-4日と言っていた見積もりは一体いつになったらあがるのだ? 7-10日と言っていた修理日数すら過ぎているのだがあんたらいつも「まだ」としか言わんよな。現品は今どこにあって何をしているのだ?」という内容を中文で送りつけてみたところ、1時間ほどでサラッと返信あり。

您好:

您的維修案件已於7/17完成更換料件,已可持單據前來取件。

此次維修工程師為您申請特例保修,故並無產生任何費用。

此次更換料件如下:

Topcase模組(包含電池)
Display模組

感謝您的來信查詢

ですってさ。
いや実に逆なでしてくれますな。
それとこの十数年で頻々と出くわすんだが、”カネかかんなきゃ良いんだろ”的な対処ってなんなんだろうな。
予てからの製品出荷管理と事務処理及びR&D案件に加え現在新製品量産手配中なので、持ち歩ける端末がないことがかなりの損害なんだが、時間とか全く気にも止めずひたすらカネだけに執着するという、ね。
これまた頻々過ぎてそれが今の世の常識なんだとほぼ割り切っているが、見積り依頼時に「リードタイムと価格を見積もってください」と依頼するとその応答はほぼ確実に値段だけが記された見積書なんだよな。

思い切って言おう、クソ対応である

あたしゃ駆け出しの修行時代に、期間を意識しない仕事は”趣味”でしかなく、費用だけの見積書は見積もりではなくただの”値札”だ、と教え込まれたもんだが。
爺の戯言に世を付き合わせちゃいかんと割り切って3度手間でリードタイムを再々確認してはいるが、依頼検討時と見積り依頼時に所要期間を要求しているのになんでこうムダな時間と手間をかけにゃならんのか、と常々やりきれん気持ちではある。

まーもーいいさ、昨日19日にあれば工場での量産打ち合わせで楽にすべての確認ができたのに、と無念を感じつつも出かけて引き取ってきた。

こんな具合で請求額0。しかし期間は雑雑&雑。ホントもぅ仕事に使える端末じゃないって感じだわ。

しかしまともかく返ってきたわけで、早速状態を確かめてみましょうかね。
もちろん引取時に起動と充電開始及び電池パンパンによるガタツキや蓋閉まらず等が収まっていることは確認済み。

ディスプレイモジュール交換ということで、”蓋”的な上キャビ部はまるっと交換されているわけで、

リンゴマーク燦然ピカーが復帰しておる。
監視カメラ評価等、こっち面が光っちゃ困ることは多いので遮光やり直しだ。まぁアルミ箔&ステッカーですぐできるし宜しかろう。

もちろん表示面も保護シート付き。管理ラベルとかそのままついているんだが、修理出荷時には剥がさんもんなのかねぇ。
湖上のハスキー/アラスカン・マラミュートが出ておるのはホッとした。つまりSSDはそのままいじられていないわけで。業務復帰が楽になる。
当然ながらWindows側のUS-2も無事出てきた。Windows側もそのまま残っているということで。

では開腹。

バッテリは6個とも正常サイズになっていますな。
修理前の写真と見比べると、
– 貼付ラベルの斜めぶりが変わっていないのでロジックボード(メイン基板)は変更なし。
– 中央2つのバッテリの印字内容が違う。諸々改善されている可能性はなくもない(でも「バッテリは膨らむものだ」とアホ公言しているので多分無い)。
– タッチパッド制御基板が違う。
– CPUのシリコングリスが変わっているので、ヒートパイプを交換しているかもしれない。しかしファンは変更なし。
– キートップの色が黒からやや灰色がかった色になっている。
はっきりわかるのはこんなとこかな。
Topcaseモジュール、ってのが初耳だが、これがキーボード&タッチパッド部っぽいな。テキトーな勘だが、底板を除く下ハウジングがバッテリやUI部ごとまとめてTopcaseモジュールになっているんではないかと。

ということで、SSDと底板以外は全て購入時から最低一度は交換した、ということになる。すっごいな、こんなん初めてだ。

購入時から様々問題を起こしてくれているUSBまわりは、ホストもクライアントも変わっていないのでまぁ駄目なままでしょう。
しかしこれまたテキトーな勘だが、ファームやデバイスドライバといったソフト問題っぽい感じもあるしな。何れにしてもダメか。

ごくごく些少な期待を持っていた、修理ついでに設計問題を修正したものに入れ替わってきてBootCampがマトモに使えるようになるかもかも、という期待は実らずですな。まーそんなもんは当たり前だが。
なので今まで同様、クッソ遅いがParallelsの仮想マシンWindowsでいきましょうね。

さてさて業務復帰に当たってだが、ディスプレイが変わったせいで解像度と色がおかしい。まずはこれらを調整。
ほかはそのままOKだったが、アプリやシステムのソフトアップデートが溜まってちぃと時間を取られた。

度重なる問題と修理で苦しみつつも2年使ってきたわけで、このMacBook Proの実感をまとめておこう。
過去にあげた内容とかぶる点も多かろうが、まぁそこはまとめということで。
良いところは世のほとんどの方々が数多挙げておられるだろうので少し且つあっさりにして、異端者らしく悪い点を詳細に挙げませう。

公称スペックに対するコストパフォーマンスは良好

コスパは良いやね。これだけのカタログスペックでこの価格はかなーり魅力的。

世界共通のサービス対応

値差の面とタイミングからあたしゃ日本で調達したわけだけども、修理依頼は何ら問題なく台灣で出せるのは快適。
こんだけ頻々と問題が起こり修理を繰り返すのに日本でしか受け付けない、とかなったらそらもうとんでもないことになるところだった。

設計問題多すぎ

特に無線モジュールやSDカードリーダ、タッチパッド等といった内蔵USB機器が一律問題を抱えていて、しかも放置とか。
常時不良状態ならともかく、不安定なのがなんとも困る。
しかも、そのへん指摘すると変な言い訳をしたりするのでイラつく。例えばBootCampでSDカードリーダが8割方動かない件を指摘したら、
「いやこれMacだし。Windowsはサポート外だわ。」
などと抜かす。ツッコミどころ豊富だが2点だけ挙げると、
– Boot CampはAppleが提供している機能で、”サポート外”なはずがない。
– 頻度が違うだけで、SDカードリーダが動かない症状はOS Xでも起こる。
今回の電池パンパン問題も、ワシにとっては設計問題。
ここ数年のマトモな機器で、外寸に影響が出るほど膨張するバッテリはないわ。しかもそれに対し「バッテリは膨らむものだ」とか公言する神経を疑う。

OS機能が納得いかない

まぁこれは慣れや好みもあるとはいえ・・・

  • キーボードショートカットが複雑怪奇
    キートップには、”shift”・”option”・”command”・等アルファベット単語のみ記されている。commandだけは記号も記されているが。
    しかしかし、ドロップダウンメニューの右端にはそれらキーの”記号のみ”が記されていて、何が何やら。
    昔の端末のキーボードには記号の印字があったのかもな。しかしそれを踏襲したのでは新規参入でササッと使うのは無理だわ。
    さらに、そのショートカットキーも3つ押しは当たり前、機能によっては4つ押しもあってモー使いづらいったらないわ。
    「Macの操作は直感的で簡単」とかいう信者が多いが、そりゃアンタが信者だからだよ。視野狭すぎ。
  • プレーン貼り付けが置換モードしか無い
    アプリにより表現は違うが”ペーストしてスタイルを合わせる”等のように、コピーした内容をプレーンテキストで貼り付けたい、という場合に、他のOSではカーソル位置にそのまま挿入ペーストできるのだが、OS Xでは最低1キャラクタに上書き/置き換える方法しか取れない。実に不便。
    HTMLメールへの返信で文字がばらばらにならないようスタイルを合わせた挿入貼り付けを行いたい際、一旦ダミーのスペースとか何か文字とか入れてそれを置換する形をとらねばならないとか、めんどっちいし時間かかるんですけど。
  • 「ほぼ」操作はフォアグラウンドのウィンドウにしか効かない
    幾つかウィンドウが開いている状態で、キー入力はもちろんだがクリック等の操作もフォアグラウンドにしか効かない。
    例えばファイラーを操作していた直後にWebブラウザでリンククリックすると、1度目でWebブラウザがフォアグラウンドに行き、2度目でクリック受付、と都合2回クリックしなければならない。カチカチと頻度が多くていろいろ問題だ。
    いちいちフォアグラウンドに持ってくる操作があると、なーんかマルチタスクっぽさが無い印象で大昔を思い出すっちゅうこともある。
    更には、同じくファイラーを操作している中でWebブラウザに(マウス)ポインタを合わせてスクロールホイールを回すと、それはスクロールしてしまう。
    フォアグラウンドにしなければならないのかバックグラウンドでも操作を受け付けるのか、一定じゃなくまちまちなんよね。合わないわー。
  • ウィンドウ最大化が使いづらい
    個々のウィンドウに最大化ボタンはある(緑の丸)のだが、それを使って最大化するとフルスクリーン表示になるので、単に一杯の表示、というものにならない。
    フルスクリーンではメニューバーが消えてしまい、必要なときにはカーソルを上エッジに持っていってドロップダウン表示させにゃならん。
    それでもいいやんけ、という話にもなりそうではあるが、メニューバーの右側には時計や無線状態・バッテリ状態・ネットワーク状態等なども表示されるので常時これらを出しつつ最大化表示をさせるには、手作業で4辺を端まで伸ばす、というアホアホしい手間が要る。
    そんな手間をかけてニセ全画面表示をしても、ちょっとウィンドウの制御部分を触るとすぐにツルッと動いてしまって、また手作業で4辺を端まで伸ばすところからやり直し。
    最大化ボタンをoptionキーを押しつつクリックで、縦方向のみは上下端いっぱいまで広がるんだが、なんの機能なんだろうなこりゃ。それなら例えばshift+option+最大化ボタンクリックで左右端いっぱいまで広がる、とか入れておくべきな気がするんだけどねぇ。
    更にこの機能の奇妙なところは、例えばSafariでは上記の挙動なのだが、例えば”メール”では他のOS同様水平垂直とも一杯に広がる。ここでもまた同じ操作で動作が一定じゃなくまちまちなところが出現。わけわかんなさに拍車が掛かるわ。
    まーこりゃウィンドウは全て常時フロートで使いなさい、ということなんだろうな。
  • 過去の仕様の切り捨て
    これもアレだ、20年前からそうだったけども、更新で突然それまで使っていたツールやアプリなど資産が使えなくなることが多い。
    まぁそれをやってきたからこそフォントが整っていたりというWindows等に対する優位もあるが、いきなり必要なもんが使えなくなるのは普通は大損害だわな。
    しかもOS Xって無償のものが少なく有料モノが非常に多いし、いちいち下調べや出費が要るのは実害もあるけど何よりうざったい。

Windowsみたく勝手に更新されたり更新必須にされたりということは今までなく、その点は良いのだけどね。でもなんとも合わない部分が多くてやっぱワシは異端だな、と痛感した。
修理期間と頑張りまくってBoot Campを使っていた時間を除いて1年ちょっとはOS Xを頑張って使っているが、未だ馴染まず。

USA! USA! とかニッポンサイコー含む中華思想や教祖様とかウリナラマンセーのような「オレサマ一番」な臭いを感じてしまってなぁ。

デザイン・・・

異端の最たるものだとわかっちゃいる。が、デザイン最高か?
見てくれならLenovoやASUSも同等のもんがあると思うがなぁ。iOS端末、特に初期iPhoneは確かに素晴らしいと思ったが。
同世代機と比べても、幅広いパネルベゼル・やたら重い重量・破れまくる線材シース・規格の推奨を無視した白いUSB3.0ポート・はみ出すSDカード、と劣るデザインも多いと思うんだが。
個人的には実用面でりんごピカーも駄目だしな。普通はそれこそがサイコーなんだろうと思いはするけんども。
あ、MagSafeの接続部はサイコーだと思うっしゅ。カンドーした。

こんなところかな。基本的には後悔しておる。
どうせ高い買い物だし、ということでもちっと積み増しておくか、もっと安いのを割り切って使うことにすればよかったなぁ、と。
今回は直すことで済ませたが、買い替えも覚悟しておかないと危険そうだな。
あぁしかし、5年は使い込むつもりだったのに無念極みないなぁ。先代機のHP Mini 5101は当初からクソ遅かったがカタログスペックはきちんと出ていてなんだかんだ頑健だったのでしっかり5年使い切ったが、こいつはヤバそうだ。歴代一の短命になるやもしれん。
修理期間の度に八面六臂の活躍を見せるR&D用のデスクトップも、もう7年でUSBやEthernetに不安定が出ているんだよなぁ。こっちもなんとかしたいんだが、そんなに金も時間も無いっすよ。

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