伝説のパワーショベル出現

今日も午前中に問い合わせ対応ののち、午後から外出。
今朝もまた2件新規問い合わせ追加。有難いことではあります。が、ご注文戴けず情けない限り。今日もまた1件競り負け。無念。

で、午後からの外出は新規業務の打ち合わせ。
開発設計の手が足りないのでヘルプが欲しい、と聞いている。具体的には何をどうするのやらだが、ともあれ訪問して内容を伺わねばの。

で、行ってみるとお呼び立て戴いた当の総経理(社長にあたる)殿は午前中からの顧客との打ち合わせが大きく長引いていてちょいと遅れるとのこと。先に副総経理殿とのお話しとなった。

具体的な内容としては、来週仕様がまとまる新規業務案件が2件あるのでそれを執ってほしい、とのこと。人手や機材を含む一切のリソースは提供するので、チームを束ねて製品化までコーディネートしてほしい、という内容。
つまり常駐勤務ですな。それはOK。
さらに、この業務単発で終わらず長期無期限契約でチームを育てることも含めて依頼したい、とのこと。
要は契約社員になってはくれぬか、ということ。
単にサラリーマンとして抱えるつもりではなく、利益配分などきっちり契約条項を詰め、個人で取ってきた業務に関してもリソース提供は惜しみなく行い、将来は遠からず真に起業して協業関係を引き続き持ってほしい、と。

おぉこれは。
現在の”法的には応聘サラリーマンだが実質事業主”という立場は変わらず、毎月定額の報酬を得た上で現在不足甚だしく困っているリソースを利用させてもらえるという素晴らしき条件ですよ! 手持ちのアイデアを実現する道が一気に引かれたってなもんだ。
もちろんROI判断は向こう都合という制限はあるが、現状よりよほど事業体力がつくし、お断り申し上げる理由が見つからないってなもんだ。

ということで、途中からお越しの総経理殿とも打ち合わせ、20分ほどで合意。
そううまい話が、ということも考えねばならぬが、この会社と総経理は日本でサラリーマンしていた頃からの長い取引先であり、信用を裏打ちする方々も多くいるので心配は薄いのである。

うーむ、以前、
『台湾で泥水啜りつつ泣きながら頑張ると何処からともなくパワーショベルが現れてガーッと救い出してくれる』
という話を在台歴の長い友人から聞いたことがある。
そのときは、そりゃ彼の徳分や資質によるもので自分にゃ縁がなかろう、と都市伝説扱いしておったのだが、本当に現れようとは有難くもビックリだ。

来週は契約なのだが、これにはちょいとサムい問題がある。税金だ。
現所属先からその会社に常駐すると、何も策を打たないと20%(相談役)+25%(事業税)+5%(営業税)+13%(所得税)でアホみたいに税金取られる。そんなことをしたくないのは先方も同じ。
簡単には、現所属を退職扱いにしてもらって新たに先方の応聘にしてもらうことで減らせるが、パスポートと居留証の期限が切れるのが来年1月、1年残っていないのだ。
確かこういうケースだと切り替えられないんじゃなかったかな、と。

ともかくもワシ自身のみならず先方も節税案を模索してくれるそうなので、来週初めに契約打ち合わせ、その後早速業務開始という手筈。
たとえ節税がうまくいかなくても、根拠の正しい派遣料がもらえるのは十分に有難いわけで、いずれにしても契約に持っていきたい。

あっそうだ、こちらで活躍されている方々は皆同じ変な相談を受けた経験があるので念のため大事な追伸。
パワーショベルが来るから、って簡単にこっち来て事業興そうとするのは厳禁! 死ぬぞホントに。もう何人も自殺の例も聞いたし。
『泥水啜りつつ泣きながら頑張る』ってのは比喩だが、かなり現実に近いものであることをお知りおき戴きたい。
ワシの場合、今まで挙げていない気がするがバスを使う交通費すら出ず、テレビも携帯電話もスクータも家財一式どれも1, 2度は売っ払ったし、食事など今でも1日1,2食で、2食の日でも1食はスーパーで最安の米でただの白飯かふりかけ飯だ。
夜など毎晩眠れないが睡眠導入薬や酒など買えるはずもなく、本当に泣きつつ24時間体制で仕事探しをしてようやく現れた救いの手。
ワシゃ過去のせいでストレスと貧乏に異常に強いが、普通の人なら死ぬか諦めるかレベルであったのはどうぞお心に留めていただきたし。
やるならちゃんと母国に拠点を置いて始める方が絶対簡単だって。外に出たけりゃそれで成功の実感をつかんでからが良いぞ。

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伝説のパワーショベル出現 への2件のフィードバック

  1. penetall のコメント:

    なんだかいい話ですね。
    でも気を付けてくださいね。僕は信用していた台湾人から,最後は見事に金と信頼を毟り取られ,「文句があるなら裁判所で会いましょう!」とまで言われましたから。僕のこの件については台湾の弁護士も「勝てない勝負はしない」らしく,紙の証拠で勝てないのでは力になれないらしいです。仕方ないから来週は警察に行って「台湾人が俺をだました?!」と騒いでやろうかとさえ思っております。

    いまさら僕がわざわざここに書くことでもありませんが,日本の会社にいた頃の付き合いと,そこをやめた後の付き合いは,最初は仲良しですが,先方に何か気になる点が生まれると見事に態度が豹変しますし,増してやその総経理との間で雇用関係が生まれることにより,足に鎖が結ばれるようなことにならぬよう気をつけるべき。
    詳しくは来週Face to Faceのミーティングにて話しましょう。
    では!

  2. Pote のコメント:

    penetallさまこんばんは。

    企業直後から最近まで、きっちりそれにハマっていましたので今回は今の時点でいくつか防壁を築いております。後は来週追加防壁を作って業務契約で締めの対策、という手筈を考えております。
    防壁や策の詳細はもちろん公開できませんが、過去19年で舐めた辛酸を2度舐めないようにはするつもりです。

    ま、そんな手筈を用意しつつも、現状失うものもなく死にかけなので策なしで請けてもOKではあるんですけどね。犬以外の家族がいたらとっくにサラリーマンに戻っていたでしょう。
    しかしせっかく命を賭して始めた事業なので、守るべく全力を注ごうと思っております。

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