我が私見

昨日は日本からの来客を空港までお見送りしたわけだが、その車内で、尖閣諸島(魚釣島)領有権に関して話題を振られた。
中国との取引で問題があるんじゃないかとか、台湾も抗議しているとか、日頃いじめられたり嫌がらせを受けているんじゃないか、とか。

もちろんそんなもん、皆無である。
今日含めて部材調達で中国にもたくさん相談かけているが、過去と全く変わることはない。というかあったら9月来仕事になっていなかろうさ。出張者のための強引な日程・行動交渉とか納入価格交渉とかできようはずもない。
台湾も抗議ったって、ありゃ元来台湾の組織じゃないし、『台湾地区居留民』として参加しているものもあろうが、超異端だ。
普通に近隣の方々と生活しているし、相変わらず台湾のダメなことをずけずけ台湾人に言っているし、マンション管理員には「關心您」言われているし、明日の友人結婚式の出席確認の電話受けたし。
昨日も街の飲み物屋で、飲み終わった空きカップ(つまりゴミ)をその出張来客のおられる脇で「あなたに気持ちのこもったプレゼントがある」とか言って店員に渡したりしているわけで、いじめられたり嫌がらせを受けるほど嫌われていたらそんなことできようはずもないわいな。

しかし毎度愚にもつかぬ情報を送ってくる交流協会もなんか注意とか送ってくるわけだ。全く正規の外交代理機関なのに相変わらずの役立たずっぷりだ。
そこで、『あくまで、徹底した私見』として中共や中国が何を考えているのか記してみる。

まず、どっちがぶつかったかは見方で意見を変えられると思うので、面倒なので置いておく。
巡視艇とぶつかった『漁船』だが、仮にも戦闘艦である巡視艇が破損しているのに無傷ですな。んなもなーラムアタック用に強化されていることが明白ぢゃないか。
明らかに中共の指示のもと行動しているさ。

ちなみに、尖閣諸島領有権問題など存在しない。どっからどう検討しても日本領だ。これは日本の言い分そのまま。
40年前に突然中共が(たぶん資源がほしくて)俺のもんが取られた、的なことを言い出したわけだが、おそらく日本に対する競争力が足りないと感じうやむやに棚上げし、全中国人への徹底プロパガンダで準備し、国力のついた今積極性を増したただの与太話。

で、何がしたいのか。
基本的には中共は日本に嫌がらせをしたいわけだな。でも国内状況も貧富差とか公害とか土地問題とかそらもう多くの地雷があるので、あまり反日を煽りすぎるとそっちに誘爆して5年くらい前にあった以前のような体制危機が起こる可能性があって、それはコワイ。
だからまぁ嫌がらせを仕掛けたが、メディア公表を押さえたり変な社説乗せさせたりデモ許可を出さなかったり、と押さえ込みにかかっている、と。
ただ押さえちゃうとその圧力で”地雷”が爆発しかねないので、大使をバカな時間に呼びつけてみたり船員・船長の拘束をエラそうに解かせたりしてみるんだな。もちろんそれを「ハッハーどうだ我が中共の力で日本を屈服させたぜ-!」と大喧伝してますよ。
反日をベースに大量の中国人をまとめたい、という意図については、ちょっと古い見識になったかな、という気がする。
以前より国内の不満要因が大きくなり、体制崩壊の火薬庫が増え、うっかり反日を許容するとその飛び火でヤヴァいことが起こるのがまずい。でも30年くらい続けた反日喧伝をサクッと中止できない、と自業自得のスパイラルだと思う。

時折名を聞くアーミテージ殿が、「中国は日本を試している」と言っておる。
これもあるとは思う。
日本そのものはどこまで酷い目に遭わせようとも害はないだろうが、どこまでやるとアメリカとその他諸外国の反応が害になるか、そのリミットレベルを探る意図もあるだろうな。
ついでにガス田開発の交渉とかウザいことをすっぽかせるなら大もうけだし。
長期的に見れば、どの程度のことを繰り返すと日本世論の反中が悪影響となるかを探るのも兼ねられる。
「日本は絶対に害がない」と暴虐を繰り返すと、次世代でひっくり返ることが考えられるし。

と、以上は中共の考え。
日本でも政府の考えが自分の考えとしっかり一致していると思うものがいないのと同様、諸国もおなじだ。もちろん中国だって同じ。
土地柄・文化なんかで細かい考えとかはそれぞれ違ってくるんだが、基本的には個性程度の違いで収まるレベルで、感じることはヒト族として皆同じだと思う。
真剣に当たれば相手も真剣に対処してくれるし、ふざけた当たりをすれば同国人でも嫌われるわけだ。
ちゅうことで、「日常使う言葉が違う人」として皆と交流するだけで、どこでも十分普通にやっていけるぞ。要らんこと考えて枠付けとかするとダメだ。
そりゃヒトとして囲い込みや差別を完全排除するのは難しいのでワシも便宜上『**人は云々・・・』を使うことはあるが、重要なケースではやらないよ。
これで、満足できるだけ生活できているので、ワシは今後も当分この考えて動く。

ま、簡単なわけだ。
政府とかは平均値を取って動かないとならないのでややこしいことになるが、個性を出せる個人の関係では余計な区別をせずにほどほどに自らの性質をさらしつつ真剣に接すれば所属国なぞ関係ないので、それで問題なし。

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我が私見 への2件のフィードバック

  1. さんた のコメント:

    私見とはいえ今のニュースをどんな風に見ればよいのか、困惑していたので、大変勉強になりました。今はホテルで働いていて中華圏、中国系をはじめ諸外国のお客が多いです。外交のニュースには正直驚きましたけど、個人レベルでは良い接客に努めていればいいのだと思いました。今月下旬から台湾に旅行に行きますから、ちょっと一息つけそうです。

  2. Pote のコメント:

    さんた様こんにちは。

    > 私見とはいえ今のニュースをどんな風に見ればよいのか、困惑していたので、大変勉強になりました。

    この考えを元にした行動で不自由なく回っているので自信は持っておりますが、あくまで私見なので、参考にとどめてください。

    > 今はホテルで働いていて中華圏、中国系をはじめ諸外国のお客が多いです。

    こういったことに備えての対応が気になる立場ですね。
    私も、直接接客ではありませんが対外取引の業務なので、十年来もっとも良い方法を考えておりました。
    やはり基本的には、差別優遇せず居場所と言葉が違うだけの”ヒト”として普通に対応するのが最良だと思います。
    大きさや毛並みが違っても猫は猫だし犬は犬、それと変わらん、というようなイメージでも良いかと思います。
    外務省などは立場上か、いろいろ注意など出してきたりしますが、それを意識すると怪しい対応になることが多いので、そうなってしまうよりは全く気にとめず分け隔て無く真剣に当たるほうが確実に好印象で安全なはずです。

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